このオケで、前に指揮をしていただいた方が、マーラー9番に興味が
あるとのことで、下振りに来てくださる。
2楽章と3楽章、あとブリテンの2曲目を途中まで。
割と音取りに近い感じでしたが、個人練習だとよくわからない音を
黙々とさらうのに耐えられなかったりするのですが、(今週は体調
不良のためさらえず)他のパートとのからみで弾くと音が合奏っぽく
なるので、この音を弾く理由がなんとなくわかる気がして、
するすると弾けてきました。
そこで教えていただいたのは、マーラーはオペラの指揮をしていた
ので、この曲も歌のように弾くこと(歌うように弾くというよりは、
歌の理屈で弾くというか・・・)、装飾音や前打音は、ドイツ語の
子音から始まる発音のように弾くとか、なんかわかったような気が
することをおっしゃっていました。
ただ、前にマエストロが合奏の時に、これはドイツの音楽ではないと
言っていたのの一部分の謎が解けた気もします。
全体を通して辛抱強く音を取ってくださったのと、弾き方のニュアンス
も細かく指導していただいたので、だいぶ混沌とはしなくなってきた
かもです。もっとこういう指導をしていただきたいものです。
この指揮者の方は、今が弾けていないということはあまり意に介して
いない様子で、作りたい曲の理想があって、それを組み立てることに
没頭しているところが、他の指揮者にない不思議なところです。
全体的にあんまり弾けてなかった気がするのですが、普通の指導者は
不満がったり困ったりしている様子があるのに、曲を作るのが楽しいと
いったふうにしか見えないし、いつのまにか弾けているのですよね、
ストレスなしに。
(それは、もっとここはこう弾けていたら・・・と思うことはあるの
ですが)狐につままれているような、ちょっと不思議な時間でした。
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